初めての夏まつり

1学期最終日は待ちに待った夏まつり。

当日朝9時、親たちが園に集まって先生と共に夏まつりの準備を始めます。みんなで倉庫から机と椅子の運び出し。
その後、お母さんたちはお団子を作ったりとうもろこしを切ったり。お父さんたちは園庭で設営準備と大忙し。
7月下旬のまだ朝だというのにとても暑く、汗が止まらなかったのを覚えています。

そして15時頃、早めに園に集合したお父さんたちでお団子ととうもろこしを焼くための火おこしを始めました。
ところが、急に雨雲がやってきて雨が降り始めたのです。
火が消えないよう、急遽テントを被せて凌ぎました。
天気予報では夕方まで雨予報、どうにか雨が止んでくれないかと願っているところに、浴衣姿・甚平姿で嬉しそうな子どもたちが続々と集まってくるのでした。


すると天気の神様が味方をしてくれたかのように、雨がぱっと止み、晴れ間が広がってきたのです。

そして無事、夏祭りが始まりました。
まずはお部屋で、大きなスイカを囲んで子どもたちが円になって座ります。
先生がスイカの物語のお話を始めるとみんな静かに聞き入ります。

やがてお話を聞き終えた子どもたちが一斉に園庭に飛び出すと、「地」「水」「火」「風」の贈り物を頂く時間です。

「地」・・・大地の小人さんから砂に隠れる綺麗な小さな宝石を頂きます。
お母さんたちが作った宝石袋に探し出した大切な宝石を入れる子どもたち。

「水」・・・水の妖精さんから冷たい水に美味しそうに浮かぶお野菜を頂きます。
園で大切に育てた野菜の野菜すくいをしました。お母さんたちも子どもたちを楽しませます。

「火」・・・火の小人さんには、とうもろこしとお団子を美味しくしてもらいます。
お父さんたちが汗だくになりながらたくさんのお団子やとうもろこしを焼きました。

そしてなんと、園児の親の実家から送って頂いたというスイカも一緒に頂きました。子どもたちの「だーいーちーがーつーくーり〜♪」の食前の歌声が響き渡ります。みんなでニコニコ顔を見合って、食べているのが印象的でした。

「風」・・・風の妖精さんからは風車を。妖精さんに力を借りて回れ、回れ!
先生の掛け声のもと、「かざぐるま、まわれ〜」と園庭をぐるぐる走ります。お兄さんお姉さんたちもぐるぐる。お父さんお母さんもぐるぐる。

そして最後には、学校のお兄さんお姉さんのお囃子とお父さんの太鼓に合わせみんなで盆踊りを行いました。そして子どもたちが作った「ちょうちん」をもらい、それぞれの家路につきました。

このように、先生とお父さん、お母さんとが共に準備を行うことは互いのコミュニケーションが深まるのと共に、学校のお兄さんお姉さんの力も借りながら営まれるこの「夏まつり」には、みんなの「愛情」がただただ詰め込まれているということを感じる、ほっこりとした行事でした。

年少保護者U

※「夏まつり」の意味について
夏に向かうこの時期、私たち人間の感覚は外に向かって開き、周りの世界からたくさんの力を受け取ります。
幼児期の子どもたちは昔も今も変わらず、目に見えない神や精霊を見たり、感じたりできる世界に生きています。そして夏に最も活発に動く精霊たちと交わるお祭りが夏祭りです。自然界や果てしない天界や宇宙の中に生かされている、といった喜びを無意識に感じることに、このおまつりの意味があります。

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