竹のうちわ作り

(少し遅くなりましたが、
夏の頃を振り返った投稿です)

夏のお日さまを待ち遠しく思うころ、
色とりどりに染まった障子紙をひろげると、
それはそれはきれい。。

うちわにしたらきっと素敵になるね、
親たちと先生の発想からうちわを作りをはじめました。

まずは材料となるのは竹です。
ときどきお散歩で訪れるお水のおいしいお寺さん。
息子と手をつないで訪ねてみることにしました。

竹を分けて頂けませんかと願いすると
「では一緒に竹を切りましょう、お手伝いしますよ」と、
快く引き受けてくださり、後日家族で伺うことになりました。

どっしりと空に伸びる竹にご挨拶するように触れると、
わたしたちと同じように生きていることを感じます。

竹にのこぎりを滑らせて…

倒れるときの音や振動は胸に響く迫力です。

頂いた竹はえっちらおっちら運びます。
こうして家族で作業に向かうと家族の呼吸がまあるく、
ひとつになるようで不思議です。

竹を割って骨組みを作ります。

園の一角で作業をしていると、
外遊びをしていた子どもたちがわくわくして集まってきます。

扇のような部分は竹の繊維をほぐすように裂くのが職人技のよう…ですが、
真似ても竹はびくともしませんでした…。
さてどうしましょう…。

送り迎えの合間に先生とやりとりをして
ヒントを見つけてまた手を動かして…

だんだんとそれらしい姿になってゆきました。

米のりを作ります。

お米を煮ていると在園の息子とかつて園に通っていた娘が
鼻をくんくんさせてやってきました。

「こめのり!?いけだせんせいもつくってた!
おすいれるんでしょ」

「まえにつんだおはないれてくれよ。
きれいなんだよなぁ」

こどもたちは園生活でいろいろな知恵に触れて
温かい思い出になっているのですね。


そうして先日お寺さんへ家族でお礼に伺いました。

出来上がったうちわとでんでん太鼓をお渡しすると、
お寺の方は驚きの笑顔を浮かべて喜んでくださったのです。

あんなに喜んでもらえたね、嬉しいね。
本当に貴重な体験をさせていただきました。

また夏が巡ってきたら
子どもたちはうちわの風で心地よく
お昼寝することがあるかもしれませんね。

(年長 保護者)