親の手仕事〜染め紙〜

5月のある晴れた日、入園して初めての手しごとに参加しました。

その日は染め紙作りでした。

赤、青、黄色の染料が、小さなガラスの器にそれぞれ輝いています。

何だかわくわくします。

そこへ、三角や四角に折った紙をちょんとつけて浸します。

紙は、じわじわと染料を吸っていきます。じっくり見ていると、色が自ら登って行き、まるで生きている様です。

次に別の色を浸します。同じ様にゆっくりと登っていきます。


そして、始めに浸した色と出会い、2色がじんわりと滲みます。

大人は経験から、混ざり合い出来上がる色をなんとなく想像できますが、子どもはこの時どんな感性で見ているのだろうかと思いました。

予測して浸した自分自身も、色と色の境界線が曖昧になり、混じり合う様子に、どこか神秘的な心地よさを感じました。

物事の境界線がまだ曖昧な子どもの世界に少しだけ近づけた気がした、豊かな時間となりました。

年少親.N

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