アドベントガーデン

クリスマス前の土曜日。夕方に子どもたちがたんぽぽの園舎に集まりました。

みんなちょっとおめかしして、嬉しそうな笑顔でいっぱいです。

 

濃紺のカーテンで暗くなったお部屋の床には、モミの葉がうずまき状の道を作っています。真ん中には、天使様がろうそくを戴いています。

モミの葉の上には、子どもたちが作った、金色のろうそく台が置かれています。このろうそく台は、子どもたちが金色の糸をお星さまの形にかけたものです。

お部屋の前のテーブルには、子どもたちが準備した、りんごろうそくが並び、出番を待っています。

親たちが着席し、歌の練習をして、子どもたちの入場を待ちます。

 

いよいよ子どもたちが入場します。先生の後に続いて、静かに、自分の席に座ります。

そして、大人たちによる歌とオイリュトミストによるオイリュトミーで、アドベントガーデンは始まりました。静かで美しいライアーの音色が、部屋に満ち溢れます。

初めに担任の先生がモミの葉の道を進み、真ん中にある天使様のろうそくに灯をともします。

薄暗い部屋の真ん中に、ひとつ、あたたかな光が生まれました。

 

続いて、先生に名前を呼ばれた子どもが前に進み出てりんごろうそくをうけとり、モミの葉の道を進みます。真ん中の天使様のろうそくから自分のりんごろうそくに灯をともし、ろうそく台にそっと置きます。

置き終わった子どもは、晴れ晴れとしたような、ちょっとほっとしたような顔で、モミの葉の道を通って自分の席に戻ります。

子どもたちの足取りは本当に様々。ゆっくりと一歩一歩進む子、小走りのように早く歩く子、力強い足音を立てて進む子、先生と一緒に歩く子・・・。

そんな一人ひとりの歩みを、先生方と親たちが、優しくあたたかいまなざしで見守りました。

わが子は年少。1年前は年長のお兄さんに手を引かれていましたが、今回は一人で。

真剣な表情でりんごろうそくに灯をともす姿に、わが子の成長が見られ、嬉しくなりました。

 

ひとつ、またひとつ。初めは薄暗かったお部屋が、少しずつ明るさを増していきます。全てのろうそくに灯がともると、明るさとあたたかさで包まれました。

たくさんの人が見守る中、小さな子どもがひとりで、自分のろうそくに灯をともし、自分の場所を見つけて、そっと置く。

時々、くすくす笑いが止まらなくなってしまう子がいても、年中、年長の子たちや先生方が優しく声をかける。

そうやって、1時間近い長丁場を、神聖な雰囲気のまま、最後まで過ごせました。これってとってもすごいことだなあ、と毎年思います。

 

最後は子どもたちも大人も一緒に、楽しいクリスマスの歌を歌いました。

 

お土産は、子どもたちが作ったりんごろうそくとクッキーです。大切にかかえ、夕暮れ空の下をうちに帰りました。

2018年、すてきな1年を本当にありがとうございました。

2019年、子どもたちがどんな成長を見せてくれるのか、楽しみです。

 

(文責:年少親)