紙染め

子供の頃は絵を描くのも、
物を作るのも大好きだったはずなのに、
家庭科や美術の授業で
『決められた形で、時間内に提出』
という決まりごとや、急かされる雰囲気に、
いつの間にか『手仕事』の分野に苦手意識を持っていました。

子供を持ち『たんぽぽこどもの園』を選んだおかげで、
この先ずっと、避けて通ったかもしれない『手仕事』を
もう一度やれるチャンスを与えられたようです。

鮮やかな3色の絵の具に、和紙を浸して染める。
そんな簡単なことが、何食わぬ顔をしながら、
私にとっては緊張の瞬間でした。

『自由に、思うままに、どんな風にでも、
そして、出来上がりに答えがない』
そんな声に押され、恐る恐る、
紙に絵の具を染み込ませていました。

集まった皆さんが一枚一枚和紙を拡げるたび
それぞれの個性的な模様が浮かびあがります。
幾何学的であったり、空に浮かぶ雲のようだっり、
紫陽花の花のようであったり。

それを観ると、
私にももっと特別なものができるんじゃないかと、
ワクワクとした意欲的な気持ちに掻き立てられました。

この園や学校を選んだ皆さんとお話しをしていると、
周りに左右されず、ご自身の心に真っ直ぐ向き合い、
子供達を思う人一倍のエネルギーの強さを感じます。

何も怖がらずに、ただ心に素直に楽しい方へ進んでみると、
いつの間にか、鮮やかな自分の紙染めが出来上がっています。
まるでシュタイナーの教育を見ているようです。

出来上がった紙染めを乾かす為に、
並べて、干しました。


青空に映ってなんて綺麗なんでしょう。

紙染めの前を通るキラキラとした眼の子供達をみて、
これから沢山の美しい物を見て、
大人達の強い愛情を受けて育っていくのだなぁと、
感じていました。

(年少保護者)
 

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