『宮澤賢治の教え子シリーズ~イギリス海岸~』上映会を開催しました

2021年の夏休み明け、今年度から始めた[親のたんぽぽ広場]という月に一度の集まりの中で、もっと園や学校のことを知りたい!宮澤賢治を知りたい!東京賢治シュタイナー学校創設者の今は亡き鳥山敏子先生を知りたい!でも、どうしたらいいのだろう…と思いを巡らせていました。その時に、2年前に観た「宮澤賢治の教え子シリーズ」という映画のことを思い出しました。

私はシュタイナー教育という入口から長女の入学・次女の入園を選んだのですが、この映画を観て、歴史上の人物と感じていた宮澤賢治の存在をとても近くに感じ、そして、お会いしたことのない敏子先生の姿にとても熱いエネルギーを感じ、「なんて凄い学校に入ったんだ!!」と嬉しくなったことを強く覚えています。

そして、ぜひ上映会をやってみようと数名の保護者と立ち上がり、先生方、事務局の竹内さん、学校の上映会チームの方々に相談させていただくと、あっという間に開催が決まり、11月の後半、たんぽぽこどもの園の企画として第一回目の上映会を開くことが出来ました。

『宮澤賢治の教え子シリーズ』という映画は、30年前に制作された、敏子先生が宮澤賢治の教え子の方たちにインタビューをして岩手県を回られた記録映画です。このシリーズはなんと11巻もあるのですが、中でも賢治先生の当時の授業がよく分かる「その4 イギリス海岸」を上映することとなりました。

上映会当日は、感染症対策に配慮しながら、たんぽぽこどもの園からも学校からも多くの参加者があり、これまでの上映会の活動の中で一番の参加人数となったそうです。自分も含め、知りたい!学びたい!という気持ちが溢れていることを皆さんから感じました。

「イギリス海岸」を観たのは2年前に続き2回目でしたが、映像の中で当時80代のおじいさん方が、ほんの少し前のことのように鮮やかな記憶をもって賢治先生との日々を語られており、その授業内容が、今学校でも大切に行われている、「心が動く学び」とリンクしていることを感じました。

賢治先生とシュタイナーのエッセンスを取り入れ、敏子先生が創って行かれた精神は、今教えてくださっている先生方の中にも力強く根付き、子どもたちの中に流れ込んでいるのだと分かり、とても感動しました。また、自分がシュタイナー教育だけでない、東京賢治シュタイナー学校に感じていた魅力の正体がはっきりと明らかになりました。

上映会後には茶話会があり、ゲストに当時のことを良く知る事務局の竹内さんと教師の岩内先生、敏子先生がクラス担任であった保護者の方々にもご参加いただき、全身全霊で子どもたちと親たちに向き合う敏子先生の姿を垣間見ることが出来、胸がいっぱいになりました。

今回の上映会を通し、それぞれ私たちの中に「意志の種」が芽生えました。この芽を、これからそれれぞれの方法で大切に育てて行けることと思います。今回は参加できなかったけど、心を寄せてくださっている親の方たちにも、熱は伝わり浸透していくのではないかと思います。

親子共々、学ぶ環境に本当に恵まれています。これからも悩みながら学びながら、子どもたちとの豊かな日々を送って行きたいと思います。

(年中・3年保護者 N)

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