わたげ日記 引越し編:I家の場合

*このブログは、在園家族の日常にスポットライトを当てたシリーズです。たんぽぽこどもの園の仲間たちの生活を、少しのぞいてみましょう。

我が家は3人(長女6歳、次女5歳、長男3歳)の幼児がいます。今回は、我が家が2年前に東京賢治シュタイナー学校の対岸の日野市に引っ越してきた話を書きたいと思います。

私は食育や環境問題がきっかけでシュタイナー教育を知り、約3年前、長女が3歳の時に都内のシュタイナー幼稚園に入園しました。川沿いの自然豊かな環境での園生活をとても気に入っていました。

長女は、入園してからいろいろな変化がありました。ずっとハンカチガーゼを持って遊ぶ子だったのですが、ある日「もういらないよ」と手放しました。すぐ抱っこ、抱っこだったのですがそれも減り、雨の日はカッパに当たる雨の音が嫌で大泣きでしたが、雨が降る喜びを味わいながらお散歩ができるようになったり。驚きの連続でした。

私自身も、2歳の次女と0歳の長男のクラスや、親の仕事などで、毎日学びの日々でした。その中で、幼児期の過ごし方が将来豊かに生きて行くための力に大きく繋がっていることを知り、この教育の深さにさらに興味を持つようになりました。そして、日に日に幼稚園を卒園してもこのままこの教育を継続して育てていきたいと、強く思うようになっていったのです。

まだ年少の1学期の終わり頃でしたが、卒園後の学校探しを始めました。その中で東京賢治シュタイナー学校に出逢い、エネルギッシュで瑞々しい雰囲気にとても惹かれていきました。学校を視野にたんぽぽこどもの園へ転園をイメージ。そこからたんぽぽ広場やオープン園、学校の茶話会や講義などにも参加するようになり、少しずつ慣れ親しむようになっていきました。

入園時期に関しては、長女が学校へ行く時に次女と長男が幼児部に入園というパターンなど、いろいろなケースを考えました。その結果、子供たちの負担を最小限にすること、長女がたんぽぽこどもの園を気に入っていたこと、年子姉妹はお互いの存在が大きく、揃っての入園が安心するだろうと思ったことから、長女が年中、次女が年少からというタイミングに決めました。

そうなると即行動開始です。10月に願書提出、11月に面談、12月無事合格。家から立川市まで車で1時間以上かかること、夫は在宅業で場所を選ばない仕事のため、迷わず引っ越しを選択しました。


ネット検索で物件探しを開始。幼児が3人いる我が家の絶対条件は1階庭付きであること、そして幼稚園や学校とちょうど良い距離感であることでした。幸運なことに、立川駅前のとある不動産屋さんがとても親身に探して下さり、すぐにベストな物件が見つかりました。その日に内見、申し込み、そして即決定。あれよあれよという間にことが進み、2年前の2月頭に引っ越しを終えていました。

引っ越し後は、新しい環境に慣れることを優先し、3学期はほとんど前の幼稚園はお休みし、東京賢治シュタイナー学校や、たんぽぽこどもの園の付近をお散歩して過ごしていました。実際に登園するルートはどこが良いか模索しつつ冒険ごっこを楽しみました。

最初、長女は「○○ちゃんと遊びたいなぁ。□□先生に会いたいなぁ。」などと言ったりしていましたが、これからまた楽しい幼稚園に行けるよと伝えると、「たんぽぽだー!」とすぐ分かっていました。私たち親がわくわくしていたので子供たちもきっと同じ気持ちが連鎖していたのかもしれません。

多摩川沿いの様々な草花を摘んでお部屋に飾ったり、初めて見る野鳥やお魚に目を丸くして喜んだり。雪が積もった日には河川敷の幻想的な景色に感動しました。この恵まれた自然環境のおかげで充実した日々を過ごせ、子供たちは前向きに違和感もなくこちらに溶け込んで行けたのかとも思っています。

そうしているうちに、4月の緊急事態宣言。今思えば、引っ越しまで怒涛の日々でしたが、我が家にとっては落ち着いてスタートができる良い準備期間となりました。待てば待つほど楽しみが膨らみ、こうして、5月末から我が家のたんぽぽ生活が始まりました。

(年中・年長保護者 I)

[ ]