『種山ケ原』を観て

1月中旬、幼児部自主企画で、宮沢賢治の教え子たちシリーズより『種山ケ原』の上映会を行いました。

15名の参加者でした。作品を観た後は、11名の方たちで感じたことをシェアする時間を取りました。

今回様々な経緯を経て、学校の上映会チームの方々やこの作品づくりに携わってこられた事務局の皆さま、そして先生方のお力添えのお陰で上映会を開催する事ができました。この場をお借りして御礼を申し上げます。ありがとうございました!

結論から言うと、とても良い学びの時間を持つことができた上映会でした。

この作品を観たことにより各々の心が動いた事は間違いないと思います。そして互いに感じた事をシェアする事により更に次への学びに進めるきっかけになりました。

私個人としては、70数年前のことを語られるエピソードの一つひとつが、克明であること、からだが鮮明に覚えているという事実をみて、『教育とは』こういう事だよ!とまた確信を持つ事ができました。

教育者が体験し、感動した事を教育者自身も楽しみながら伝えていく事は、学ぶ者にとってこうも五感を刺激し、魂を刺激をも刺激し、からだに吸収していくものなのだという喜びさえ感じました。

賢治先生の教え子の皆さんが語られているように、体験する事、心を動かせる場に身を置くことは、今の園や学校の授業にもちゃんとある事、そしてその重要性を皆で確認しあいました。このように、上映会後も大変有意義な時間を過ごす事ができました。

特に私の印象に残っているのは、根子さんが敏子先生に語る、根子さんが賢治先生と見た一番いい種山ケ原と、今の種山ケ原の違いを話すことができないと、その後黙っておそらく体験された一番いい種山ケ原を思い浮かべてらっしゃったというシーンです。

言葉で伝えると陳腐になったり想いが正確に伝わらなかったりします。それだけ素晴らしい情景だったんだなぁと想像を働かせ、本人が体験することの大切さ、そこで心を動かされる事の大切さをここでも感じ取る事ができました。

いかに命を使うかにも通じていくことだと思いますが、日々瞬間瞬間を大切に自分と向き合い、私自身も心を動かし感動する事をいつまでも忘れたくないと改めて思いました。

また定期的に自主上映会を行い、皆で深めていきたいと思います。

(年少保護者 T)

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