遠方から車で登園した3年間 ~わたげ日記~

*このブログは、在園家族の日常にスポットライトを当てたシリーズです。たんぽぽこどもの園の仲間たちの生活を、少しのぞいてみましょう

我が家は、たんぽぽこどもの園まで車で30分ほどの場所に住んでいます。

長女が先に東京賢治シュタイナー学校に入学し、その一年後に次女がたんぽぽこどもの園に入園しました。それからあっという間に3年が経ち、卒園を迎えました。

遠方から毎朝車で送り迎えをするために、学校の横の駐車場を借りていました。
ただ、長女の学校の登校時間から、次女のたんぽぽの登園時間まで30分くらい間があります。
だから年少~年中時代は、その30分の間、学校の周りで次女と二人きりの時間をたっぷり過ごしていました。

体温を計り、髪の毛を整え、多摩川沿いの土手を散歩し、季節の草花を摘んだり、木の実を拾ったり、お喋りをしたり……

暑い日も寒い日もあり、忍耐が必要なことも、時間の効率が悪いなと思ったこともありました。

しかし、入園からしばらくの間「たんぽぽに行きたくない!」と泣く日も多かった次女にとって、朝のこの時間は、母である私と心を繋げ、満たされ、落ち着いて登園するための大切な時間になっていました。

そんな2年間を過ごし年長になる頃、長女の一人登校が始まり、学校から1kmほど離れた公園のコインパーキングで長女を見送ることになりました。

登園までの時間が更に増えてしまったことと、私の仕事も忙しくなってきたこともあり、最後の1年は早朝保育に入れていただきました。

もちろん先生方による日々の、本当にきめ細やかな目と働きかけがあってこその変化ではありますが、この2年間の朝の積み重ねがあったことも、最後の1年間は「たんぽぽに1番に行きたい!」と足取り軽く登園できたことに繋がったのではないかと思います。

遠方からの登園は、時間の制限や体力の消耗(親の)など、大変なこともありますが、遠方だからこそ持てる豊かな時間も沢山あります。

この春から1年生。きっとそんな時間が、彼女の人生の根っこに染みわたり、これからの日々を勇気づけてくれることと信じ、新しいスタートを親子で切りたいと思います。

年長保護者母N

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