『シュタイナー教育入門Ⅲ 14歳から21歳までの思春期の成長』出版のお知らせ
東京賢治シュタイナー学校の教師・鳥山雅代が書き下ろしたシュタイナー教育の入門3部作の完結編が発売されました。
美しいブックデザインは、今回も卒業生の菅谷杏樹さんが手がけて下さいました。
子どもは14歳で大きな転換期と言える思春期を迎え、「内面の世界」が誕生します。それから7年間の青少年の成長がこの本のテーマです。
この時期に彼らの中で誕生した内面で、美しい花が咲きます。それは思考の花であり、能力の花でありと、かけがえのない個性の花です。
ふさわしい時期にふさわしい栄養を与えることを目指すシュタイナー教育では、これらの個性の花が青少年の人生の中で大きく開花していくために、どんな取り組みをしているのでしょうか?
この本が、中学生から高校生、そして大学生、成人になるまでの青少年を持つ親や教育者の皆さんの大きな支えとなることを願います。
◇ ◇ ◇
『シュタイナー教育入門Ⅲ 14歳から21歳までの思春期の成長』
著 者 : 鳥山雅代
価 格 : 2,800円(税込)
送 料 : 180円
出版社 : 田原出版
発行日 : 2022年8月18日
サイズ : A5判 229ページ
全ページフルカラー
▽0歳から7歳「安心できる世界に包まれて」
▽7歳から14歳——「尊敬する先生に導かれて」
▼第2章 14歳:内面の誕生
▽人間学から見た身体と心の成長
アストラル体の誕生/「性的成熟期」と「地上成熟期」/身体に及ぶ変化/心の変化/男子生徒・女子生徒に現れる現象/性的マイノリティーと教育者の対応
▽14歳の成長を支えるシュタイナー学校のカリキュラム
▽14歳の成長を支える家庭での取り組み
話し合いと徹底性/子どもを最後までサポート/家族は良きサポーター/「がんばればできるよ」と励ます/幼い頃の我が子のイメージを引きずらない/昔はかわいかったのに……/生まれ変わった我が子を理解する/彼らの言葉に耳を傾ける
▽14歳のまとめ——不安定な彼らの内面を理解する
〈コラム〉なぜシュタイナー学校では1年生から8年生まで同じ担任なの?
▼第3章 15歳:対立する自分と世界
▽人間学から見た身体と心の成長
天にも昇る歓喜から、絶望の谷底へ/コンプレックスの塊/「成長する自分」に気づく/潜在的な問い/白か黒で大人を裁き、大人を見抜く/理想を求めて
〈コラム〉人間の4つの構成要素
15歳を導く教育者の課題/自我とは何か?/15歳はグリム童話の「眠り姫」?
▽15歳の成長を支える家庭での取り組み
やりたいことだけしたい/グループを作って群れになる子ども/親子の摩擦が起こったら——謝る美徳/アイドルを求める/なぜ親にユーモアが必要なの?/外から自分自身を観察できますか?/お母さん、僕を見つめてよ/静かな痛みを理解する
▽15歳のまとめ——激しい火山活動のように
▼第4章 16歳:世界の中で自分の立ち位置を探す
▽人間学から見た身体と心の成長
感情の力が自立/判断能力とは?/自分の立ち位置/知識から認識へ/周りの世界に対する確かな興味を目覚めさせる/自分ばかりに興味を向ける若者/花のつぼみが開く時期/なぜか?を考える喜び/教師の「隠れた失敗」/明確な説明が判断形成の手助けをする/男子生徒と女子生徒/孤独——自分の中から自分が生まれる
▽16歳の成長を支えるシュタイナー学校のカリキュラム
▽12歳の成長を支える家庭での取り組み
ディスカッションを求める若者たち/一人を求める16歳/様々な危険と隣り合わせ/親はどのように関わるか?/「文句」を「問い」に変える
▽16歳のまとめ——「私の中から私が生まれる」
▼第5章 17歳:内面への旅
▽人間学から見た身体と心の成長
「生きる意味」を探す/自己中心的になる
▽パルチヴァール物語から見る、17歳の内面で起きていること
▽17歳の成長を支えるシュタイナー学校のカリキュラム
▽17歳の成長を支える家庭での取り組み
洗面所を独り占め/好きな人と全てを分かち合いたい/親はどのように関わっていくのか?/「お母さん、若いときどんな悩みがあったの?」/大人にも客観性を要求したい
▽17歳のまとめ——インナートリップ(内面への旅)
▼第6章 18歳:自分と世界の共生に向けて
▽人間学から見た身体と心の成長
最上学年という頂上に立つ/知識から認識へ/個としての自分の思考を確立する/自我の誕生が近づく中で——男女の違い/友情——心的つながりから精神的つながりへ/自由への扉の前で——進路選択
▽18歳の成長を支えるシュタイナー学校のカリキュラム
▽18歳の成長を支える家庭での取り組み
卒業間近の我が子とどう距離をとる?/我が子をどのようにサポートする?/親が行う次の準備とは?/学校時代を批判的に振り返る/家庭で行う「過去の清算」
▽18歳のまとめ:自立した判断力と共に
▼第7章 19歳:自由な今、どこで何ができるのか?
▽新しいスタート台で悩む若者
19歳は充電期間/ユーゲントゼミナール/卒業後にできること/何もしたくない若者たち/世界との架け橋の欠落/なぜ自分の殻から出られない?
どうやって引きこもりを乗り越えるか?——シュタイナー教育からの提案
▽19歳のまとめ——「19歳にとって人生とは?」
▼第8章 20歳:自我の陣痛期
晴れ着とは裏腹に/混沌とした日々/あふれるエネルギーの中で/親に迷惑をかけたくない/「本当の学び」を求めて/相手の気持ちになって行動できる人間を目指して/創られながら創ること/深く自分の内面を見つめる/ありのままの自分を表現したい/自分はどこまでやれるのか/自分自身をコントロールしたい
▽20歳のまとめ:自分をどのように表現できるか?
▼第9章 21歳:自我の誕生
自分で学びたい/自分で思考する力/挫折した経験が教えてくれたこと/誰もが必ず失敗する/そのままの自分でいい/相手との関係のつくり方/仲間となら何でもできる/自分を早く固定し束縛しない/自己教育への道のり
▽21歳のまとめ:トライ&エラーを繰り返す
▼第10章 若きゲーテから学ぶこと
▽ゲーテのバイオグラフィーとシュタイナー教育
▽まとめ:自分自身に命じたとき、自由になる
▼第11章 デジタルメディアとシュタイナー教育(高等部編)
スマホを使うと意志が弱くなる?/スマホストレス/幸福な人生を歩みたいのなら?/SNSで全世界の人々とつながる?/SNSはポップコーン?/ナルシスト症候群/ジョブズは知っていた
▽高等部でのデジタルメディアの学び
▽親の果たすべき役割とは
親も意識してメディアと取り組む/デジタルメディアと人間の成長
▼終章 14歳から21歳の展望台:「真実の自分、真実の世界と向き合う」
▽インナートリップの終わり
▼特別編 思春期の子どもを育てる親の人生学
40代は精神が目覚める時期/物質的な欲望に身を任せる危険性/自分のドグマに気づかない/40代は「魂の戦場」/自分の課題から目を背けていると?/更年期は燃焼期/なぜ若者と同じように振る舞うのか?/精神の花が咲く50代に向けて/遅咲きの反抗期/我が子の気持ちが分からない/対話の大切さ/新しくスタートする親子の関係
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