毎日の子どもの送迎〜入学検討中の方へ
入学・編入を検討されている方からよく聞かれることの一つに「子どもの送迎」があります。基本的に低学年のうちは登下校に保護者が付き添い、様子を見ながら一人での登下校に移行していくのですが、子どもが6年生になった現在でも”あえて”送迎を続けている保護者に気持ちを聞いてみました。
*2019年6月2日の記事を再掲載しています。
「お子さんと一緒に登下校してください」
という話が学校説明会であった時は、そんなに違和感はありませんでした。
自分が小学生の頃を考えると、1人で40分程歩いて通っていたので、
その距離を母と通えたら楽しかっただろうなぁ、と思い返したりもしました。
娘の入学が決まり、一緒に通い出してからの毎日は、楽しいばかりではありませんでした。
まず、娘が出る時間に自分も出かける用意が出来ていないといけません。
最初の頃は娘の支度を手伝うことに精いっぱいで、自分の顔を鏡でよく見ないまま出てくることもありました。
私が急いで行きたい日に限って娘の歩く速度がゆっくりだったり、
急かせると怒って歩かずにじっと立ち止まったり。
今になるとその理由が良く分かりますが、当時は焦るばかりで泣きたい気持ちになったりもしました。
雨の日に傘をさして道ですれ違うにはどのようにすればいいのか、
自転車が迫ってくるときはどのように避ければいいのか、
信号がない横断歩道はどうやって渡るのか。
娘と一緒に歩くことによって、彼女に伝えることができました。
お迎えに行くと、
私の方に走ってくることもあれば、
ずるずると足を引きずってなかなか来ないときもあります。
クラスメイトと喧嘩をしたのか、
先生と意見が合わずに怒っているのか、
帰り道に話を聞きます。
毎日通う道でも、舞い散る桜の花びらを掴もうと真剣になったり、
金木犀の香りがすると胸いっぱいに吸い込んでいたり。
緑から赤色に移ろっていく木の葉を見ては「どうして木はこんな色が出せるんだろう」と目を輝かせながら話しかけてきたり。
そんな様子を見ていると、
『送迎をしている』のではなく、
『一緒に通わせてもらっている』ような気持ちになります。
一緒に歩かなければ気付けなかったこと、話せなかったことがたくさんあります。
毎日積み重ねているこの時間は、今しかできないことだと思います。
あとどれくらい、一緒の時間を過ごせるのか分かりませんが、大事にしていきたいです。
6年 保護者
〈送迎の現状〉
子どもの送迎は、両親が担っている家庭が多いのですが、共働きなどの状況により祖父母や自治体のサービスに依頼している家庭もあります。送迎の方法、一人での登下校に移行するタイミングなどは、担任の先生に相談して決めていきます。「子どもの送迎をどうしよう」と思ったら、学校説明会やおしゃべりティールームなどでご相談くださいね。