学校に行けない、学校に行きたくない子どもたちへ
私たちの学校ができること
1997年、2人の不登校の子どもたちを受け入れ、子どもクラスとして始まった「賢治の学校(東京賢治シュタイナー学校の前身)」は、1999年4月、初めて1年生からのクラスをつくり全日制のシュタイナー学校として歩み始めました。2024年4月で25周年を迎えます。
この間、様々な理由で不登校や引きこもりとなる子どもたちは年々増加しており、保護者や教員たちが立ち上げた子どもたちの居場所、学びの場がたくさん誕生しています。私たちの学校も、不登校や行き渋りなどはどの子どもにも起こり得る状況と捉え、シュタイナー教育を通じて安心して学べる場を運営することで教育の選択肢を広げられると考えてきました。
実際に、不登校や行き渋りとなる中で私たちの学校の扉を叩いたご家庭もたくさんいらっしゃいました。その中には私たちの学校で生き生きと学び、成長し、卒業していった子どもたちもいます。
いま、学校に行けない、学校に行きたくない子どもたちの中にも、シュタイナー教育という、新たな学びを通して、のびのびと自分らしく成長できる子どもたちがいるだろうと私たちは考えています。
東京賢治シュタイナー学校は、様々な家庭の事情に合った学びの場所(学校)、個性豊かな子どもたちに必要な学びの場や居場所の必要性を考えた時、「私たちの学校ができること」のひとつとして、2019年11月には、東京都フリースクール等ネットワークの設立メンバーに加わりました。以来、フリースクール、オルタナティブスクール、マイクロスクール等と連携し、子どもに合った学びの場が選択できるよう働きかける活動に参画しています。
東京都フリースクール等ネットワーク
学びの場を検索したい方はこちらへ
書籍:「学びを選ぶ時代〜子どもが個性を輝かせるために親ができること~」
不登校に関する様々な情報(全国のフリースクール等)を発信しているおすすめサイトです。東京賢治シュタイナー学校も掲載していただいています。
先輩ママたちが運営する不登校の道案内サイト『未来地図』
教育は選択できる時代です。その子にとってどのような教育がふさわしいか、様々な学びの場を訪れたり調べたりして見つけていってください。その子らしさを大切にし、成長できる学び場が、すべての子どもたちにもたらされるよう願っています。
入学や編入学を検討される場合は学校説明会にお越しください。ご参加にあたってシュタイナー教育や私たちの学校の運営の特性により、ご理解いただきたいことがあります。
●NPO法人による学校運営であるため、足りないことも沢山あります
主たる財源が授業料です。公的な補助金や助成金は受けていません。資金も人的資源も校舎や教室といった環境面でも公的な学校と比べれば十分とは言えません。その中でも、今ある資源を最大限に活用して精一杯の対応をしています。例えば、スクールカウンセラーや校医は常駐していません。保健室はなく、養護教諭も配置していません。特別な空間、特別なケアを求められたときはお応えできないことがあります。
●少人数のクラスかつ一斉授業です
ひと学年ひとクラスで平均20名程度の少人数のクラスです。各学年のカリキュラムに則り、一斉授業を行っています。基本的には担任や教科担当教員が一人で授業を行います。1~3年生の間はクラスの状況に応じて補助教員を配置できるよう体制を組むことがあります。十分体制が整っているとは言えないため、個別対応が必要なお子さんは受け入れが難しい状況があります。
●リズムある学校生活を大切にしています
子どものからだの成長に合わせた生活リズムを大事にしています。月曜日から土曜日まで、毎日登校して学ぶことを柱にして生活リズムを整えることを大切にしています。好きな教科だけ選んで学ぶのではなく、子どもたちはその学年に用意されたすべての授業を受けます。高等部でも文系、理系に分かれて授業科目を選択するのではなく、すべてのカリキュラムを修了して卒業を迎えます。
●保護者のかかわりを重視します
子どもが難しい状況を抱える理由や背景は個々別々で様々です。お子さんにとって難しい状況の要因となった課題に対して教師とともに取り組む姿勢が保護者の方には必要です。時には、お子さんの状況をクラス内でも共有し、他の保護者の力を借りながら歩んでいく努力を保護者の方には求めています。
●ゲームやテレビ、メディア、ノートパソコン、タブレット、スマートフォン等の電子機器と距離を置いています
シュタイナー教育ではゲームやテレビ、メディア、電子機器(ノートパソコン、タブレット、スマートフォン等)との関わりについて、慎重に取り組んでいます。お子さんに触れさせることは極力控えていただきます。学校としては、年齢に応じた関わりをご家庭に求めています。
保護者の声はこちら
私の長男は公立小学校の2年生の時に東京賢治シュタイナー学校に編入しました。学校が嫌いで行き渋りがあり、毎朝登校させるのが一苦労でした。ある日、これ以上この学校に行き続けると精神的に健全な成長は望めないと気づく事柄がありました。そこで、最後はホームスクールも辞さない気持ちで、代わりになる学びの場所を探し始めました。幸いにも通える範囲内で見つかったのが東京賢治シュタイナー学校でした。長男は転校後は12年生を終えて卒業するまで、一度も学校へ行きたくない、と言うことはありませんでした。頭だけでなく、手足、身体、そして心をたくさん動かして学ぶこの学校の学びを心から喜んでいました。その中で自分の興味を見つけて卒業後の学びの道を自ら見つけて進んでいます。 (S.T)
息子が、公立小学校3年生の2学期くらいから「学校に行きたくない。」「学校が楽しくない。」との発言することが多くなっていました。学校に馴染めない、勉強に興味が湧かない、スピード・リズムが不協和音に陥り発信されたシグナルだと思いました。そこから息子の居場所探しが始まり、この学校に辿り着きました。学校祭等の催事に拝観し、生徒たちの個性・自信ある態度、発言を見聞し、私は、この学校に息子の居場所ができるのではないかと「縁」を感じました。
現在は探求心旺盛な少年に成長してきました。自分の「夢」を探すため、すくすくと自分のペースで適応していると感じています。(K.S)
ご興味を持っていただけましたら、まずは学校説明会にお越しいただき、当校の教師や保護者たちと直接話をしてみてください。お待ちしております。
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